注文住宅の見積もりを見て「この金額なら大丈夫そう」と思っても、実際には建物と土地の代金のほかに、税金や手数料などの「諸費用」がかかります。しかも注文住宅は、建売住宅にくらべて諸費用の項目が多く、ローンが出る前に現金で払う場面も多いのが特徴です。この記事では、諸費用の一覧と、いつ払うのかをまとめます。
注文住宅は「土地の売買契約」と「建物の工事請負契約」の2つの契約をするため、建売住宅より諸費用の項目が増えます。さらに、着工金や中間金など、住宅ローンが実行される前の支払いもあります。2025年度のフラット35利用者調査では、土地付注文住宅を建てた人の手持金の平均は約481万円(建売住宅は約429万円)でした。「いつ・いくら現金が必要か」を契約前に一覧にしておくことが大切です。
建売住宅と注文住宅、諸費用のちがい
| 建売住宅 | 注文住宅(土地から) | |
|---|---|---|
| 契約 | 売買契約が1回 | 土地の売買契約+建物の工事請負契約の2回 |
| 支払いの回数 | 手付金と引き渡し時の残金が中心 | 土地代のほか、建物の契約金・着工金・中間金・残金など何回かに分かれることが多い |
| ローンの実行 | 引き渡し時にまとめて | 建物の完成後が基本。それまでの支払いはつなぎ融資や分割実行、自己資金で |
| 見積もりに入らない費用 | 少ない(完成品の価格) | 地盤改良・外構・給排水の引き込みなどが別になっていることがある |
注文住宅の諸費用一覧
土地を買うときにかかるもの
| 仲介手数料 | 不動産会社を通して買う場合。売買価格が400万円を超えるときの上限は「売買価格×3%+6万円」+消費税 |
|---|---|
| 印紙税(売買契約書) | 契約金額1,000万円超〜5,000万円以下なら1万円(軽減措置。2027年3月31日までに作成された契約書) |
| 登録免許税(所有権移転) | 土地の固定資産税評価額×1.5%(軽減措置。2029年3月31日まで) |
| 司法書士への報酬 | 登記の手続きを頼む費用。事務所によってちがう |
| 固定資産税の清算金 | その年の固定資産税を、引き渡し日で日割りして売主と分けるのが一般的 |
建物を建てるときにかかるもの
| 印紙税(工事請負契約書) | 契約金額1,000万円超〜5,000万円以下なら1万円、5,000万円超〜1億円以下なら3万円(軽減措置。2027年3月31日まで) |
|---|---|
| 建物表題登記 | 新しく建てた建物を登記する手続き。土地家屋調査士に頼むのが一般的 |
| 登録免許税(所有権保存) | 一定の要件を満たす住宅なら、評価額×0.15%(軽減措置。2027年3月31日まで) |
| 地盤調査・地盤改良 | 地盤が弱い場合は改良工事が必要。見積もりに入っているか確認を |
| 付帯工事 | 外構、給排水の引き込み、照明・カーテン、エアコンなど。会社によって本体価格に含まれる範囲がちがう |
住宅ローンでかかるもの
| 事務手数料・保証料 | 金融機関によって、定額型や借入額の○%型などさまざま |
|---|---|
| 登録免許税(抵当権設定) | 一定の要件を満たす住宅なら、借入額×0.1%(軽減措置。2027年3月31日まで) |
| 印紙税(ローン契約書) | 金銭消費貸借契約書にかかる。電子契約なら不要な場合も |
| 団体信用生命保険 | 金利に含まれるタイプと、別に払うタイプがある |
| 火災保険・地震保険 | ローンを組む条件として、火災保険への加入を求められるのが一般的 |
| つなぎ融資の利息・手数料 | 完成前の支払いのために借りる場合にかかる |
入居したあとにかかるもの
- 不動産取得税:土地と建物を取得したときにかかる税金。住宅と住宅用の土地は税率3%で、新築住宅は一定の要件を満たすと評価額から1,200万円が控除されるなどの軽減があります
- 固定資産税・都市計画税:毎年かかる税金。新築住宅の減額制度の有無や期限は、お住まいの市区町村のホームページで最新の内容を確認しましょう
- 引っ越し・家具家電:見落としがちですが、まとまった金額になりやすい費用です
「結局いくら用意すればいい?」を相談したい方へ
スーモカウンターなら、年収や貯金をもとに、無理のない予算と資金計画の考え方を無料で相談できます。その予算で建てられる会社も紹介してもらえます。
予約はスマホで約1分・相談無料・オンライン相談OK
いつ、何を払う?支払いの流れ
| タイミング | 主な支払い |
|---|---|
| 土地の売買契約 | 手付金、印紙税、仲介手数料(契約時と引き渡し時に分けて払うことも) |
| 土地の引き渡し(決済) | 土地の残代金、登記費用、仲介手数料の残り、固定資産税の清算金 |
| 建物の工事請負契約 | 契約金、印紙税 |
| 着工 | 着工金 |
| 上棟 | 中間金 |
| 完成・引き渡し | 建物の残金、登記費用、ローンの諸費用、火災保険 |
| 入居後 | 不動産取得税、毎年の固定資産税 |
支払いの回数や割合は、会社や契約の内容によってちがいます。契約前に「支払いのスケジュール表」をもらい、どこを現金で払うのか確認しておきましょう。
完成前の支払いはどうする?つなぎ融資と分割実行
住宅ローンは、建物が完成して引き渡すときに実行されるのが基本です。そのため、土地代や着工金・中間金など完成前の支払いは、次のどれかでまかなうことになります。
- 自己資金:手元の貯金から払う
- つなぎ融資:住宅ローンが実行されるまでの間だけ借りるローン。利息や手数料がかかる
- 分割実行:住宅ローンを何回かに分けて受け取れる金融機関もある
どの方法が使えるかは金融機関によってちがうので、ローンを選ぶときに必ず確認しておきましょう。
諸費用で困らないための3つのコツ
建物の本体価格だけでなく、付帯工事と諸費用までふくめた総額を出してもらいましょう。
地盤改良・外構・照明やカーテンなど、「別途」になっている項目を確認します。
手付金・着工金など、ローンが出る前の支払いをカレンダーに書き出しておくと安心です。
建売と注文住宅の総額のちがいは建売住宅と注文住宅の相場を比較、建物と土地の費用の割合は家を建てる費用と土地購入費用の内訳でまとめています。
よくある質問
Q. 諸費用も住宅ローンに入れられますか?
A. 金融機関によっては、諸費用もふくめて借りられる場合があります。ただ、借入額が増えるとそのぶん返済も増えるので、できる範囲で自己資金を用意しておくと安心です。
Q. 頭金がほとんどなくても注文住宅は建てられますか?
A. 借りられる額によっては可能ですが、完成前の支払いや諸費用で現金が必要になる場面があります。つなぎ融資や分割実行が使えるかもふくめて、早めに資金計画を立てておきましょう。
まとめ
- 注文住宅は土地と建物で2回契約するため、建売より諸費用の項目が多い
- 着工金・中間金など、ローンが出る前の支払いがある
- 税金には軽減措置が多いが、期限があるので最新の情報を確認する
- 契約前に資金計画書と支払いスケジュールをもらうのが失敗しないコツ
スーモカウンターでは、予算の考え方から、その予算に合う会社選びまで無料で相談できます。
※手持金の数字は、住宅金融支援機構「2025年度 フラット35利用者調査」の全国平均です。
※当サイトにはプロモーションが含まれます。