新築で住宅を購入する際、まず悩む選択肢は建売住宅にするか、注文住宅にするかということです。
この2つの違いは色々ありますが、一番大きな違いは価格です。
一般的に注文住宅と比較すると建売住宅の方が安いと言われています。
では、実際にどの程度の価格差があるのでしょうか?
・首都圏
住宅購入価格:3,569万円 敷地面積:114㎡ 住宅面積:97㎡ 敷地に対する住宅面積の割合:85%
・近畿圏
住宅購入価格:3,294万円 敷地面積:115㎡ 住宅面積:103㎡ 敷地に対する住宅面積の割合:90%
・東海圏
住宅購入価格:3,000万円 敷地面積:154㎡ 住宅面積:109㎡ 敷地に対する住宅面積の割合:71%
・その他の地域
住宅購入価格:2,763万円 敷地面積:183㎡ 住宅面積:108㎡ 敷地に対する住宅面積の割合:59%
・全国平均
住宅購入価格:3,319万円 敷地面積:126㎡ 住宅面積:102㎡ 敷地に対する住宅面積の割合:80%
・首都圏
住宅購入価格:4,620万円 敷地面積:140㎡ 住宅面積:107㎡ 敷地に対する住宅面積の割合:77%
・近畿圏
住宅購入価格:4,030万円 敷地面積:156㎡ 住宅面積:113㎡ 敷地に対する住宅面積の割合:72%
・東海圏
住宅購入価格:4,049万円 敷地面積:196㎡ 住宅面積:117㎡ 敷地に対する住宅面積の割合:60%
・その他の地域
住宅購入価格:3,479万円 敷地面積:223㎡ 住宅面積:116㎡ 敷地に対する住宅面積の割合:52%
・全国平均
住宅購入価格:3,898万円 敷地面積:194㎡ 住宅面積:113㎡ 敷地に対する住宅面積の割合:58%
全国平均で比較すると、建売住宅と注文住宅には579万円もの差があり、圧倒的に建売住宅の方が安いです。
ただ、注目してほしいのは、敷地面積に対する住宅の占める面積の割合です。建売住宅の場合、全国平均でも80%、近畿圏では90%にもなります。一方で、注文住宅の場合は高くても首都圏の77%、全国平均では58%となっています。
ここから分かるのは、建売住宅は敷地いっぱいギリギリまで住宅が建てられていることが多い、ということです。
庭も駐車場も不要であれば、敷地いっぱいに建物があっても問題ない、と考えている人もいるかもしれません。しかし、建売住宅の場合、隣接している住宅も同じように敷地の境界ギリギリまで建てられた建売住宅であることがほとんどです。家と家の距離が近く、圧迫感があるだけでなく、風通しや騒音に問題があることもあります。
また、建売住宅と注文住宅を同じ面積で揃えて考えてみると、両者にあまり大きな価格差がないことも分かります。つまり、注文住宅と建売住宅の価格差は、土地購入費が一因となっているということです。
注文住宅でも土地面積を抑えれば、注文住宅に近い金額で建てられる可能性が高いと言えるでしょう。
注文住宅と建売住宅、お得なのは?
結論から言ってしまえば、場合によります。
というのも、建売住宅の安さは狭い土地にめいっぱい建てているというだけでなく、同じような仕様・形の住宅をたくさん立てて効率化しているという理由もあるためです。
建売住宅の間取りや設備は、主なターゲット層である「夫婦と子ども1人」という家族構成に合わせて構成されています。そのため、それ以外の家族構成やライフスタイルの人にとっては不要な設備があったり、部屋数が多すぎたりなどの問題を抱えていることになります。人によっては、そうした無駄な設備や無駄な部屋がない注文住宅の方が安くなることもあります。
どちらが安いかどうかは購入者のライフスタイルや希望条件によって異なるため、一概にどちらがお得とは言えません。注文住宅は高価いう思い込みで建売住宅に絞って考えていた人も、本当にそのほうが安いかどうか今一度考えてみることをおすすめします。