住宅へのこだわりや理想が強い場合、画一的な家ばかりのハウスメーカーでは実現が難しいことがあります。そんな時に考えたいのが建築家に依頼する注文住宅です。
決められたプランや間取り、デザインから決めていくのとは違い、ゼロからの家造りができます。
建築家探しが最も難しい
建築家に家造りを依頼する時の最大の課題は、誰に依頼するかということです。
普段から建築に興味がなければ、建築家の名前もどうやって探したら良いのかも見当がつきません。
また、ハウスメーカーや工務店以上に各建築家の個性が強く、単純な比較や良い建築家と悪い建築家の区別も非常につけにくいです。
良い建築家をみつけるのはどうしたら良いのでしょうか?
紹介を頼る
ハウスメーカーや工務店とは違い、建築家はリストになっていることも少なく、比較もほとんどされていません。
では、一体何を手がかりに探せば良いのでしょうか。
そこで活用したいのが、建築家同士のつながりです。建築家同士でのネットワークは大切にされており、よほど意地悪な人でない限り、実力のある建築家を紹介してくれるはずです。
書籍や雑誌に乗るような知名度の有りそうな建築家に直接建ててもらうのは気がひけるかもしれませんが、そうした人に良さそうな別の建築家を依頼するのはとても良い方法です。
実績と経験が豊富であること
建築実績が豊富であるということは、単に経験が豊富というだけでなくそれだけ評価されている建築家だということです。実力がなく、評価されていなければ、たくさんの経験を積むことはできません。
実績はただ多ければいいというものではありません。その建築家の掲げている個性や方向性が反映されている住宅だということが大切です。
個性のない無難な住宅ばかりであるなら、わざわざ建築家に依頼する必要がありません。ハウスメーカーで十分です。
住宅に一貫性がなく、バラバラの雰囲気だった場合も注意が必要です。何かに特化できるほどのものがない中途半端な実力の可能性が高いです。
個性やアクが強すぎる建築家の場合、フィーリングがあうかどうかは最重要ポイントです。好みや価値観が噛み合う人であれば問題ありませんが、個性の強すぎる住宅を建てている建築家の中には、依頼者に合わせた住宅ではなく、ただ作品の一つとして造っている人も少なくありません。何か希望があってもなかなか聞き入れてくれなかったり、要らない機能や設備を勝手につけられたりする場合があります。
重要視する部分が共通している
良い家を建てるには、「何を住宅に求めているのか」という部分について、建築家と依頼者が共通した認識を持っている必要があります。価値観の一致は必須です。
重視する部分や譲れない部分はどこなのか、多少妥協しても良い部分はどこなのか、そうした認識が一致しなければ、いくら話し合っても議論は平行線です。どんなに時間をかけてもお互いが不快な思いをするだけでしょう。
建築家の紹介や本人のwebサイト、説明などを聞いて、価値観が合うかどうかは入念にチェックしましょう。
施工する工務店・大工が決まっている
ハウスメーカーや普通の工務店が造っている住宅は規格がある程度決まっており、毎回その企画に沿って家を建てています。
しかし、建築家の建てる家は基本的に一点物です。毎度毎度違う家を建てることになります。また、わざわざ建築家に依頼している以上、変わった構造や設備のある住宅も多く、高い技術力が求められる場合が非常に多いです。
そのため、実力と実績のある建築家には、馴染みのある工務店や大工がいます。建築家の作る家は誰でも工事できるわけではないため、どこの工務店なら、どこの大工なら自分の設計した住宅を形にできるか知っているのです。
説明や打ち合わせの時に、施工会社は特に決まっていない、これから決めるなどと話している建築家は避けた方が良いです。