延床面積20坪と聞くと狭小住宅のように思われがちですが、実は無駄のないちょうど良いサイズの住宅です。
戸建住宅の面積は、平成14年のデータでは42坪です。
このデータと比べると、やはり20坪は狭すぎるようにも感じますが、都市部と地方では家の面積が違います。
特に地方では家族の人数が多かったり、同居を前提とした広さだったりと、広い家が多くなりやすいです。
都市部で夫婦に子ども一人の家庭なら、床面積20坪でも問題ありません。
狭い住空間を活かす工夫やグッズなどもどんどん充実しているため、昔ほど狭い家でも不便はしなくなっています。
床面積20坪の間取り
延床20坪でも2階建てで2LDKの住宅が建てられます。
例えば、リビングダイニングで16畳、夫婦の寝室とこども部屋がそれぞれ5畳程度、それにトイレ・洗面所・バスルームを合わせると20坪ぐらいの間取りになります。
寝室が5畳と聞くと狭いようにも思いますが、ベッドを置いた寝るだけの部屋であれば、5畳あれば十分です。
むしろ、広すぎるよりはある程度狭いほうが落ち着きます。
こども部屋はベッドの他に机を置く必要もありますが、一人で使う分には問題ありません。
ただし、リビングダイニングを広く取ると洗面所やトイレ、バスルームを同じフロアにつくるのは難しくなります。
家族の人数が増えたり、人を泊めたりするのには対応が難しく、柔軟性や拡張性には弱いですが、家族3人で生活する分には20坪でも十分です。
シンプルで無駄のない住宅だといえるでしょう。
20坪の住宅の金額は?
坪単価が40万円だとすると、建物価格は800万円です。
これだけ聞くと安上がりに感じますが、広告などに書かれている坪単価は建物のみの値段で、この金額だけで家を建てることはできません。
一般的に、建物価格と土地の整備や外構工事、手続きなどを含めた総費用に対し、建物価格は7割程度だといわれています。
そこから、総費用は1150万円程度になると考えられます。
20坪の住宅の将来性
床面積20坪の住宅は、将来子どもが独立した時のことも考えてもちょうどいいサイズの住宅です。
子どもがいる前提の住宅は、子どもの独立後夫婦のみの生活には広すぎ、部屋が余ったり、掃除が面倒だったりなど不便になることがあります。
そのため、老後はマンションに住み替えるという人もいますが、一度戸建てに慣れてしまうと、集合住宅を煩わしく感じてしまうこともあります。
住宅を平屋建てに建て替えるというケースもありますが、費用もかかりますし、寝室が1階になると防犯面の不安もあります。
しかし、20坪の住宅であれば、子どもの独立後も広すぎるという心配はほとんどありません。大規模な建て替えの必要はありません。
狭いように感じる20坪の住宅ですが、長い目で考えると悪くない広さです。