1.特徴
三菱地所ホームの特徴は、早い段階から高気密高断熱住宅の販売を始めていたということです。他には、ツーバイフォーの住宅を建てているところや、全館空調システムの導入、建築家が設計に関わるなどがあり、三井ホームと近い雰囲気が感じられます。施工エリアが関東や大阪近辺の県に限られており、販路拡大を勧めるメーカーなどとはまた違う方針のようです。仕様の柔軟性も高く、ローコスト住宅とも違う方向性です。
高気密高断熱住宅は省エネなどの観点から、他のメーカーでも重視されるようになってきました。三菱地所ホームが高気密高断熱住宅の販売を始めたのは1992年と、一足早い販売でした。三菱地所ホームの採用しているツーバイフォーは、断熱材を入れるスペースに余裕ができやすく、気密性も比較的確保しやすいという特徴もあります。ツーバイフォーの利点をうまく活かした方向性だと言えるでしょう。
また、気密性については、家の構造や建材以上に、現場での施工の精密さが大きく関わります。施工者に気密性に関する知識と技術がなければ十分な気密性は得られません。その点でも、いち早く気密の重要性に気がついた三菱地所ホームは有利です。最近では珍しくもなくなってしまった高気密高断熱住宅ですが、三菱地所ホームの実績や経験は評価できるポイントだと思います。
全館空調システムも注目しておきたい特徴です。三菱地所ホームの空調システムは「エアロテック」と言う名前です。エアロテック最大の特徴は、個別で温度調整ができるということです。通常、住宅に用いられる全館空調システムは個別での温度調整ができない物が多いです。これは、各部屋の温度を調整するための部品が非常に高価なためです。
エアロテックは高価なシステムではありますが、その後かかる電気代や個別にエアコンを設置することを考えると、とびきり高いというものではありません。
エアロテックは標準の仕様に含まれているため、空調システムが三菱地所ホームの決め手となるケースが多いようです。
2.価格と坪単価について
坪60~80万円超となるようです。ハウスメーカーの中では、真ん中よりやや高い価格帯です。