1.特徴
●三洋電機との繋がり
もともと三洋電機(SANYO)と関係のあったハウスメーカーだけあって、電気関係の設備が充実しているのが最大の特徴です。現在では三洋電機との関係も解消され、三洋電機もパナソニックに吸収されてしまいましたが、この傾向は今でも健在です。標準仕様の太陽光発電システムが業界内でもトップクラスの性能なのも魅力です。住宅の換気システムにも種類があり、好みや状況に合わせて選択できるのも嬉しいポイントです。
●エコロジー住宅
環境に優しい住宅づくりには「省エネ」と「創エネ」の2つのアプローチがあります。「省エネ」では断熱性や気密性を上げることで冷暖房の効きを良くしたり、日光を取り入れることで室内を明るくしたりします。「創エネ」では太陽光発電や太陽熱給湯など、自宅でエネルギーを作り出します。また、外壁や屋根などの素材や形状に工夫を施すことで、メンテナンスにかかるコストを減らすことも「エコ」なポイントとして紹介されることも多いです。
三洋ホームズの住宅は、特に太陽光発電などの創エネやメンテナンスのコストを減らすことに力を入れているようです。太陽光発電に力を入れているのは、いかにも電機メーカーとの関わりが深い三洋ホームズらしいといえます。
●地震対策
三洋ホームズ住宅では制震装置と緊急地震速報のシステムが標準装備となっています。
制震装置はサンダブルエックスと呼ばれるもので、他社の制震装置よりもランクが高いものを使っているように思います。2種類の技術を駆使した制震装置で、地震の揺れに対抗します。制震だけでなく、免震装置も選択することが可能です。しかし、こちらはかなり値段の高いものを採用しているため導入には注意が必要です。メンテナンスにかかる費用も高めで、手間もかかります。制震・免震どちらを採用するかはよく考える必要があります。
もう一つの緊急地震速報システムです。今では知らない人の方が少ないであろうこのシステムですが、住宅に緊急地震速報システムを搭載したのは三洋ホームズが初めてです。地震対策への先見の明があったといえるでしょう。室内に設置されたスピーカーから知らされるため、テレビが点いていなくても、携帯電話がそばになくても大丈夫です。
家の構造も地震に強い造りになっています。屋根を支える鉄骨が橋などでよく見られる三角形の構造(トラス構造)になっており、バランスよく屋根の重みを支えることができるようになっています。そのため、柱の少ない人広い空間を作ることができます。通常の木造住宅では、無垢材を使っても3.6mごとに柱が必要になります。トラス構造の屋根の場合は9.1mまで空間を広げることができます。広い空間を作れるため、リフォームの自由度も上がり、将来家族構成が変わった時の選択肢も増えます。
2.評判
●太陽光発電
三洋ホームズの太陽光発電は性能が良いことで評判です。
一般家庭で太陽光発電を取り入れることができるほど身近な技術になったとはいえ、標準のシステムとして太陽光発電を付けているメーカーはほとんどありません。大抵の場合はオプションであり、しかも導入にはそれなりの費用がかかります。三洋ホームズの太陽光発電は性能もよく、値段も安価な部類です。
三洋ホームズにかぎらず、最近はどのメーカーも太陽光発電の販売に力を入れています。キャンペーンの展開をしていたり、自治体から補助を受けられたりする場合もあります。どの方法で導入するのが一番得をできるのか、しっかり比べなければなりません。ただし、地域や立地によっては太陽光発電に適さず、思ったよりも発電できない場合もあるため、導入には注意が必要です。
●アフターケアについて
ハウスメーカーとの付き合いは、家を建てて終わりではありません。トラブルやメンテナンス、点検やリフォームなど十数年にわたる付き合いになります。そのため、担当者との相性は重要です。
三洋ホームズのアフターケアについては、対応が遅いという評判を耳にすることもあります。ただ、これが会社としての体質なのか、当たった担当者個人の問題なのか、外からは分かりません。他のメーカーでも、アフターケアについての不満は見かけます。担当者が信頼できる誠実な人物かどうかは、実際自分の目で確かめてみるしかないようです。
3.価格と坪単価について
坪55~70万円が標準です。
鉄骨系ハウスメーカーの中では低価格帯に位置するハウスメーカーです。太陽光発電システムが標準であることを考えると、お得とも言えるかもしれません。
内装や外装など見た目部分は、標準仕様のみだと寂しく感じられるかもしれないので、見た目にこだわる場合はもう少し予算に余裕を持っておいたほうが良いでしょう。