CMでもおなじみタマホーム。
20代で家が建つ、1500万円で家が建つということで、気になっている方も多いかと思います。
ここではタマホームで家を建てた20人に聞いた本音をもとに
メリットとデメリットについて、まとめてみました。
1.特徴
低価格住宅
タマホームの創業は平成12年。
思っているよりも歴史の短い会社です。
今ではほとんどの人が名前を聞いたことがあるほどの知名度があります。
それだけ短期間でタマホームが急成長できたのは、
低価格にもかかわらず充実した住宅にあります。
低コストなだけのハウスメーカーは他にもありますが、
タマホームの住宅は標準仕様でも設備・装備が充実しているのが特徴です。
仕様・規格を統一化することで、
資材の大量発注を可能にし、コストをおさえています。
また、営業などの人件費も抑え、コストカットに努めています。
また、坪単価ではなく総額表示とすることで、
消費者にも価格が分かりやすい仕組みになっています。
例えば「大安心の家」だと500万円台、
長期優良住宅でも800万円台というローコスト住宅です。
消費者に分かりやすいだけでなく、
インパクトもある価格設定を全面に出すことで、注目を浴びています。
高品質な標準仕様
タマホームの住宅は、低価格ながら標準仕様が充実しています。
換気システムには標準でセントラル型の熱交換型換気システムが導入されています。
また、ぱっと見ただけではわからない部分も高機能です。
例えば、基礎の鉄筋ですが、一般的よりも丈夫な仕様になっています。
標準仕様以外のものを採用すると、
コストカットされていないものを使うことになるため、
価格が急に跳ね上がるため注意が必要です。
オプションが高い、というよりも標準のものがコストカットされている分、
差が大きく開いてしまっているというのが正しいです。
しかし、標準仕様が主であれば、
コストパフォーマンスはかなり良いと言えるでしょう。
ローコスト住宅に興味のある方は、
まずはスーモカウンターの利用がおすすめです。
予算1000万円台でどのような家を建てることができるのか
わかりやすく説明してもらえます。
スーモカウンターは公式サイトから予約ができます。
2.評判
現場管理は甘め
タマホームは以前から現場の監督・管理が十分行き届いていないという評判があります。
特に販路を拡大し、着工数が大幅に増えていた時期はその傾向が強かったようです。
現在では多少落ちついてきているようですが、
それでも現場の管理については未だ不十分であるという意見を耳にします。
いくら規格が統一され、質の良い建材を使っていたとしても、
人の手で組み立てる以上、完成品の品質は施工者の技術に左右されます。
一つのメーカーとして一定のクオリティを保った住宅を提供するためには、
現場の管理をしっかりと行うことが必要です。
消費者としても、管理者や担当者だけに頼るのではなく
現場に実際足を運び様子を見ることが重要です。
クレームが多い
大手だけあって、多少のクレームの多さは仕方のない面もあるかもしれません。
特に営業や接客対応についての良くない評判は
どこのメーカーでもよく見かけます。
タマホームに対するクレームの多くの原因は、
営業社員の育成が十分にできていない、
ということに原因があるように感じます。
顧客の要望に応じて設計したり設備を決めたりする際、
営業が設計者やなどの技術担当者と客の間で通訳としての役割を果たさなければなりません。
しかし、経験が少なかったり知識が不足していたりすると、
両者の間に齟齬が生じてしまいます。
この齟齬が上手く解消されないまま、
思い違いが大きくなってしまうことでクレームが生まれるのです。
こうしたクレームの発生を押さえるには、社員の育成が重要です。
また、東日本ハウスのように打ち合わせの内容を文章化するのも有効な手段です。
一旦文章に起こすことで自分自身の意見や相手の言い分について確認し直すことができ、
記録に残すことで後々問題が起こった際の資料ともなるからです。
アフターケアが遅れ気味
長く住宅に住み続けるには、定期的なメンテナンスが重要です。
タマホームでも、引き渡し後にメンテナンスを行っています。
しかし、地域によってはメンテナンスの対応が遅れ気味となっています。
急速な販路・引渡し棟数の増加で、人員や設備の整備が追いついていないのが原因なのかもしれません。
これから住宅を購入する層に力を入れたくなるのは分かるのですが、
こうした評判が結果的に集客力低下につながっていくことを考えると、
アフターサービスにももっと気を配って欲しいです。
倒産の心配は?
家を建てる時に怖いのが、メーカーの倒産です。
建築途中の中途半端な状態で工事が中断し、
その後の工事も補填もなくなってしまったらどうしようもありません。
その後受けられるであろうアフターケアのことも考えると、
ハウスメーカー選びの際には経営状況のチェックも欠かせない要素です。
タマホームは設立から急成長を続けてきましたが、
そろそろ勢いも衰えてきています。
今までは、販路を広げ成長することに重点をおいていましたが、
今後はいかに利益を増やし継続させて行くかがより重要になっていくのではないでしょうか。
最近では展示場の出店や広告を減らすなど、
知名度を重視した戦略から切り替え、コストの削減を図るようになっています。
また、標準仕様を絞り、オプションを充実させることで、
利益をあげるという手法も行っています。
また、上記のような「安定」戦略をとる一方で、
攻めの姿勢も忘れては居ません。
2011年には沖縄に子会社を設立し、住宅の販売を開始しています。
タマホームの経営状況は、破竹の勢いを持っていた一時期と比べると、
やや見劣りしてしまうというのが現状です。
しかし、生き残るための対応策はしっかり行っているように見えます。
3.価格と坪単価について
タマホームでは坪単価ではなく、
総額で提示するという方法をとっています。
予算を考える際にはありがたいでのすが、他のメーカーと比較したい時には少し不便です。
また、タマホーム総額に含まれている内訳と、
他のメーカーの坪単価に含まれている内訳には差があり、
単純に金額を並べても正確な比較にはなりません。
一口に坪単価、と言っても算出の仕方は幾通りもあります。
元建物のみの価格から計算するか、
それとも諸費用も含めた総額から計算するかでは大きな違いがあります。
当然建物だけの価格から計算したほうが坪単価は安く見えますが、
それ以外に掛かる費用については別に考慮しなければなりません。
面積についても、施工面積をとるか、延べ床面積をとるかで違います。
延べ床面積にはバルコニーなどの面積が含まれていません。
タマホームの建物面積を施工面積で割った坪単価は安く見えますが、
比較対象としては不十分です。
タマホームの総額には含まれず、一般の坪単価に含まれる費用としては、
・図面作成費用、建築に必要な届け出を作成する費用
・諸検査にかかる費用
・オール電化申請時の代行費
・性能保証機構登録料
・工事の際に必要になる電気、水道、トイレ等にかかる費用
などがあります。
坪単価に含まれていない分、
各費用にいくらかかっているかが把握しやすくなっています。
ただ、他のメーカーの坪単価と比較する際は
これらの費用を含めて計算する必要があります。