1.特徴
●「完全フル装備の家」
大阪に本社を置く泉北ホームでは、「完全フル装備の家」と銘打って住宅を販売しています。一般的にハウスメーカーでは、標準の仕様といえば建物とキッチンやバスといった設備までで、空調や照明・カーテンなどは別枠として考えられています。価格の提示の際も、建物とこれらの付随品は別枠で、予算を考える時にはメーカーが示した価格とは別に余裕を持っておく必要がありました。これは、坪単価をより安く見せることで、家の価格を安く見せようという戦略によるものです。
泉北ホームでは、建物工事費の他に、照明・カーテン・エアコンも標準仕様に含めており、坪単価もそれを含めた金額になっています。どの程度の費用がかかるのか把握しやすく、消費者にとって便利なやり方であると言えます。一見すると同程度の住宅でも坪単価が高く見えてしまうため、メーカーとしてはデメリットでもありますが、正しい金額を示してくれるのは消費者に対して誠実でありたいというスタンスが見て取れます。富士住建も泉北ホームと同じように、建物以外にかかる装備も含めた坪単価の表示を行っています。
●ツーバイフォー
泉北ホームでは従来の木造軸組み工法ではなく、木質系枠組壁工法を採用しています。北米ではメジャーな工法で、ツーバイフォーという呼び方のほうが有名かもしれません。日本に入ってきたのは最近になってからのことで、日本の環境との親和性については、まだ議論の余地があります。
ツーバイフォー工法では、柱で支えるではなく面で支えることになるため、地震に強いと言われています。ただ、ツーバイフォーだからといって耐震性が保証されるとは言えません。正確に住宅の耐震性を把握するのであれば、住宅性能表示制度を利用するのがおすすめです。これは、住宅の性能を数値などで明らかにすることで、客観的に住宅の性能を明らかにするものです。耐震性を求めるのであれば、耐震等級で3級を取得していれば十分でしょう。耐震等級は建築基準法で定められた耐震性に比べてどのくらい揺れに強いかを表していて、3級であれば1.5倍強いことになります。
●3階建て住宅
泉北ホームは3階建ての住宅を多く立てています。大阪という大都市で狭い土地を有効利用しようと思うと、3階建てにするしかなかったという事情もあります。
3階建ては2階建て以上に1階に掛かる重量が大きく、構造計算を行うことが義務付けられます。上の階を支えるための工夫も必要で、窓などの開口部を減らし、壁を増やすことで重量を支えなければならなくなります。そのため、3階建て住宅では下の階の間取りにある程度制約が出てくるのが普通です。
泉北ホームでも、3階建ての場合は2階建ての場合よりも1階の壁を増やさなければならないことには変わりありません。しかし、3階建ての実績が豊富なため、できるだけ空間を広く活用する間取りについてのノウハウも十分に蓄積されています。
3階建て住宅を考えているのであれば、一度泉北ホームで相談してみるのも良いでしょう。
2.評判
●営業の評判
他のメーカーと比べて、取り立てて良いわけでも悪いわけでもないようです。
ハウスメーカーの営業はノルマが厳しい所が多く、定着率はあまり良くないと聞きます。5年以上続くのは全体の20%未満であるというデータも有ります。やはり、経験があり専門知識のある営業マンに当たりたいところですが、人の出入りが激しいとなるとギャンブルになってしまうのも仕方ないのかもしれません。自社の製品についてならともかく、他社の製品の特徴を把握し、しっかり比較できるようなひとはそう多くはありません。
泉北ホームに見られる営業の評判も、他社で見られるようなものと大差ありません。人によって知識の差があったり、十分なレベルに達していない人が居たり、対応が悪かったり、と言った内容です。
ハウスメーカーとのの関わりは、施工前から施工中、住み始めてから十数年、と続きます。基本的に、メーカーと購入者の仲立ちをするのは、購入前も購入後も同じ営業です。アフタサービスも含まればかなり長い付き合いになります。できれば相性のいい人に当たりたいですし、良好な関係でいたい相手です。どこの会社で建てるにしても、担当になる人物についてはしっかり見極める必要があります。
●住宅と価格
住宅そのものの評判は概ね良好です。価格の割に質の良いものが使われているように見えます。「完全フル装備の家」だけあって、標準でも付属するものが多く、どこまで標準仕様に含まれているのか若干わかりづらい場合もあるようです。曖昧なまま進める事のないように、分からない部分があればこまめに確認しておくようにしましょう。
価格については、賛否両論あるようです。「完全フル装備の家」であるため、標準仕様にカーテンや照明・空調などが含まれているのですが、価格が明らかである一方で、気に入ったものが付けられないという意見もあります。専門店でカーテンを購入するのと違って割引などが難しく、定価そのままで購入するパターンが多く、あまり高価なものを付けられないようです。
また、標準が充実している分、オプションの価格が高めに設定されています。比較的安価な住宅であるため、オプションで利益を上げなければならないのだと思います
●豊富な実績
年間350棟以上の実績があり、関西地方では知名度もあるメーカーです。CMや広告などにも積極的に鳴り始めており、今後一層多くの人に知られていくのではないかと思われます。土地開発や分譲を行っているのでは内にもかかわらず、年間350を超える実績はかなりものです。
3.価格と坪単価について
坪40~50万円程度になるようです。これに加えて、手続きなどにかかる費用や外構工事に関わる費用があるため、300万円程度は余裕を持っておきたいです。土地によっては地盤改良の必要があり、その場合追加で70万円程度かかる場合もあります。