セキスイハイム公式サイト:http://www.sekisuiheim.com/
1.特徴
光熱費を節約
以前のCMでよく耳にした「ゼロハイム」。
覚えている方も多いのではないでしょうか。
これは、太陽光発電システムを導入することで家の電気代をゼロにする、ということを謳ったキャッチコピーです。
太陽光発電の発電量には天候や季節などにムラがあり完全にゼロとするのは難しく、
また最近では太陽光発電システムの導入自体がそれほど珍しくなくなってしまったため、
最近では目にしなくなったフレーズです。
ただ、他のメーカーが太陽光発電システムを売りにしはじめるよりも早く、
太陽光発電に目をつけていたのは事実です。
今でも販売実績はトップクラスのハウスメーカーです。
また、営業の経験や知識も豊富です。
相談にのったりアドバイスをしてもらったりするのにはうってつけです。
住宅に太陽光発電の設置を考えているのであれば、話を聞いてみても損はないでしょう。
高気密・高断熱
セキスイハイムのキャッチコピーといえば「あったかハイム」というフレーズも有名でしょう。
CMからも感じ取れるように暖かな家であることもセキスイハイムの売りの一つです。
ただ、スペック的に考えると、他の高気密・高気密を謳っているメーカーと比較して特別優れているようには見えません。
Q値は2超と、断熱性能については及第点、寒冷地ではやや物足りなくもある数値です。
気になるのは気密性で、こちらは約2と、正直高気密を謳うには不満のある数字です。
また鉄骨造の住宅では金属が熱を伝えるため、数字で見るよりも効率は悪くなります。
断熱性を比較したランキングでも15位と、あまりパッとしない順位です。
これは、以前よりも高気密・高断熱を売りにするメーカーや工務店が増え、技術開発などが進んだことも理由です。
消費者にとっては選択肢が増えてありがたいのですが、メーカーとしては個性を一つ失ってしまったとも考えられます。
スマートナビ
セキスイハイムでは「SMART HEIM」という名称で、家の中の電気使用量を視覚化するシステムを販売しています。
スマートナビ・太陽光発電システム・快適エアリーかセットになっており、
環境にやさしく光熱費も節約できる住宅環境を目指すものです。
家の中で電気がどのように使われているか、なかなか目で見ても分からないものですが、
数値で見ることができるようになるため、無駄な所を見つけたり比較したりすることが容易になります。
節約の結果が電気料金ではなく、即時に反映されるため、モチベーション維持にも一役買うことでしょう。
ただ、いくら高機能のナビがあるといっても、住む人がそれを活用しなければあまり意味がありません。
システムだけでなく、住宅自体の機能向上にもっと力を入れて欲しいようにも思います。
ツーユーホーム
ツーユーホームはセキスイハイムと同じ積水化学工業の住宅部門で販売している住宅の商品名です。
セキスイハイムは鉄骨プレハブ住宅で、ツーユーホームは木質系住宅という違いがあります。
以前はバラバラに営業活動をしていましたが、2003年に統合され今は2種類の住宅の販売を行っています。
統合前は、木造住宅と鉄骨プレハブ住宅という異なる商品を販売していたため、あまり仲が良くなかったという話も聞きます。
お互い同じ会社の商品であるのにもかかわらず、相反する主張を行っていたため、話を聞いて戸惑いを感じた人も多かったようです。
営業について
客が会うのは営業が多いため、必然的に営業の評判は多いものになります。
セキスイハイムの営業は。ディーラー制です。
人によって当たり外れが激しいという声もあり、自分の担当になりそうな営業が「当たり」であるかどうかはしっかりと確認する必要があります。
家を建てたあとも、メンテナンスや保証などで、営業の人と関わる機会は案外多いものです。
長い間不快な思いや不満を持ち続ける事のないように、慎重になるべき部分です。
【私がいくつかのハウスメーカーの中からセキスイハイムに絞り込んだ方法】
2.評判
ユニット住宅の導入
今ではあまり珍しくもなくなったユニット住宅ですが、そのユニット住宅を初めて導入したのがセキスイハイムです。
他にも太陽光発電システムの導入や、高機能・高断熱を売りにした販売戦略など、住宅業界のトレンドに先駆けた住宅づくりが評判になっています。
今後も他のメーカーに先駆けて新しい技術やシステムの導入していくことを期待したいです。
「あったかハイム」について
セキスイハイムのCMでお馴染みの「あったかハイム」というフレーズですが、具体的にはどのように「あったか」な住宅を実現しているのでしょうか?
CMからは暖かだというイメージは伝わるものの、具体的にどのようなものかまでは分かりません。
あったかハイムの構成要素は大きく分けて2つに別れます。一つは暖房システム、もう一つは高断熱です。
セキスイハイムの暖房システムは「蓄熱暖房」です。
これは、電気代の安い深夜に熱をためておき、昼間の床暖房に活用するというものです。
電気代の安い深夜に電気を使い、電気代の高くなる昼間の電力使用を押さえることができるため、電気代の節約になります。
また、暖房自体も床からゆっくり温めるものになるため、エアコン等を使う場合に比べ乾燥や空気の流れをあまり気にしなくても済みます。
蓄熱暖房機は大型のものが多く、特に都市部では設置面の問題で敬遠されがちでしたが、セキスイハイムでは床下に設置しています。
これにより、大型で邪魔というデメリットが解消され、限られた土地でも蓄熱暖房を導入できるようになりました。
一見メリットの多い蓄熱暖房ですが、いくつかの欠点があります。
一つは、細かな温度調整がしづらいということです。
エアコンのように、ひと部屋ごとに温度を細かく設定することができません。
暖まりにくい部屋や、さむがりな人が居ても、そこだけ暖房を強くするということが難しいです。
結局別の暖房を併用することになるため、本当に電気代の節約になるかどうか微妙です。
もう一つは、あたたまるまで時間がかかるということです。
蓄熱暖房では十分にあたたまるには数時間かかります。
あたたまるまでの間はエアコンやヒーターを使うことになるため、暖房を蓄熱暖房による床暖房に絞ることはできません。
家を開ける時間が長い共働きの家庭では、暖房を漬ける時間が短く、かえって不便になりかねません。
専業主婦であったり、自営業であったり、自宅に比較的長い時間いるのであれば効率よく蓄熱暖房を利用することができます。
蓄熱暖房は寒冷地のオール電化住宅で以前から使われていたシステムですが、最近は関東など比較的暖かい地域にも広がってきています。
「快適エアリー」について
「快適エアリー」とは、セキスイハイムの全館空調付換気システムです。
快適エアリーは標準仕様ではなく、オプションですが、導入する価値はあります。
空調は非常に性能の高いもので、単純な空調機能だけでなく除湿機能も備えています。
「空調付き」という名前から換気のおまけのように捉えてしまう人もいるかもしれませんが、空調システムだけで十分立派な性能を備えています。
換気システムに使われているフィルターも質の良いものです。花粉だけでなく二酸化窒素も80%カットできます。
全館空調自体には好き嫌いがありますが、空調・換気ともに申し分ない機能を備えています。
日本アルプスと同じぐらい綺麗な空気、という宣伝文句に見合った性能だといえます。
フィルターの掃除や交換が必要になるため、コストと手間がかかり続けることは考慮しておきましょう。
間取りに制約がある
特に価格帯の低いハウスメーカーでは、建材の都合上、間取りやデザインなどに一定の制約があります。
これは木質系住宅でも、鉄骨系住宅でも同じです。
工場で大量生産したユニットを運びこむという方法のため、その場で成型する方法と比べて融通は効きません。
個性的な住宅や、こだわりの間取りがある人からの評判は良くありません。
ほぼ組み上がった状態で工場から運ばれてくるため、工期は非常に短いのも特徴です。
工期の短さは、仮住まいの家賃が少なくて済むというメリットも生みます。
一方で、輸送が必要な分、建設予定地までトラックで搬入可能な立地であることが必須となります。
トラックの入れない奥まった土地への建築はかなり難しいようです。
すでに敷地が決まっている場合、立地によってはセキスイハイムを選択肢に入れづらい可能性も有ります。
3.価格と坪単価について
平均的な坪単価は74.3万円、平均価格は2950万円です。
間取りの制約の強いユニット住宅であるにもかかわらず、坪単価は高すぎるようにも見えますが、他のメーカーと比較する際には注意が必要です。
というのも、普通は空調や換気設備を坪単価に加えずに表示しているためです。
セキスイハイムの坪単価にはそれらの設備の価格が含まれていることがあるため、
一見すると高すぎるように見えてしまうのです。設備分を考慮すれば、平均的な坪単価といえます。
ただ、セキスイハイムの料金にもカーテンや外構、その他手続きなどで必要な金額は含まれていません。
予算を考える際は、最低でも400万円程度は余裕を持っておきましょう。
商品プランごとの坪単価の目安は以下のとおりです。
鉄骨系2階建て:65~80万円
鉄骨系3階建て:70~80万円
ツーバイフォー:65~75万円
ツーバイシックス:70~80万円