1.特徴
土屋ホームは、北海道に本拠地を置く木造住宅を販売しているハウスメーカーです。
北海道や東北、甲信越など、寒冷地や積雪のある地域を中心に展開しており、寒冷地に適した住宅を提供しています。
一方で関東以南の温暖な地域での販売棟数は少なく、知名度もあまりありません。
寒冷地仕様の住宅は断熱性が高く、エネルギー効率も良くなっています。
1984年には「省エネルギー住宅コンクール」では建設大臣賞を受賞しており、昔から省エネを意識した住宅づくりをしていたことがうかがえます。
BES-T構法などの独自の技術もあり、商品・技術の開発にも積極的なメーカーです。
また、建物だけではなく、基礎から断熱しているため断熱効率が非常に高いです。
基礎に換気を設け、湿気の対策も行っています。
大手ハウスメーカーでも、北海道への進出には慎重です。
進出しても、すぐに撤退してしまったメーカーもあります。
冬の寒さと、地域によってはかなりの積雪もあり、本州と同じ住宅の仕様では対抗できない部分も多いのです。
かといって、土屋ホームの技術や商品が、大手すらも真似できない高度なもの、という訳ではありません。
ただ真似をしようと思えば、小規模な工務店でも可能です。
大切なのは、北海道の気候に合わせるノウハウの存在です。
2.価格と坪単価について
坪単価は、坪60~75万円ぐらいになるようです。
工務店と比べると高めですが、ハウスメーカーの平均よりはやや安めです。
ただ、土屋ホームを選択する人は、値段でメーカーを決めたというよりも寒冷地仕様の住宅がほしいなど、こだわりや目的を持っている傾向にあります。
3.土屋ホームの注文住宅の評判は?
●高い断熱性
従来の木造住宅は隙間が多く、断熱性・気密性に乏しいという欠点がありました。そこで土屋ホームでは徹底的に断熱性を高める工夫を各所に行うことで、この欠点をカバーし、木造ながら高気密・高断熱の省エネ住宅を実現しました。
・断熱効果の高い樹脂サッシ
窓というのは熱の出入り口になりやすい場所です。
昔からよく使われているアルミサッシは熱伝導率が高く、冷暖房効率の低下や、結露による壁や床の腐食の原因になっていました。
土屋ホームでは熱の伝わりにくい樹脂サッシを仕様することで、窓からの熱の出入りを抑えています。
ガラス部分には熱の伝わりにくい複層ガラスを採用しています。間に空気の層があることで熱が直接伝わるのを防ぎます。また、ガラスの内側には特殊金属がコーティングされており、さらなる断熱性の向上が図られています。
・基礎断熱
基礎の断熱工事により底冷えを防ぎ、快適で光熱費のかかりにくい住宅になります。
床下の断熱性を高めることは、省エネ性能の向上だけでなく、耐久性を上げることにもつながります。
基礎の断熱に床下換気を加えることで、温度や湿度の変化を抑え、湿気が溜まったり結露したりすることを防止します。これにより床下の構造材の腐食を防ぎ、木造住宅の天敵であるシロアリの害も防ぎます。
・外断熱
壁などの断熱には外断熱工法を採用しています。使用されているSEベストボードという素材は従来の高性能グラスウールに比べ1.4倍の断熱性があります。
建物の外側に断熱材を使用するという工法を用いることで、工事の手間を抑え、高機能ながらローコストを実現しています。
断熱性の高い素材を使用することは、冷暖房効率を高めるだけでなく、火災への対策にもなります。高気密の設計で空気の流れも遮断しているため、木造住宅でありながら高い耐火性のある住宅になっています。
●高い防音性と遮音性
気密性と断熱性を高めることは、そのまま防音性能を高めることにつながります。
室内の音が外に伝わりにくくなるため、プライバシーの確保や近所とのトラブル防止につながります。
外部の音も室内に伝わりにくくなるため、たとえ車通りの多い道路の近くでも静かな暮らしが期待できます。
●24時間計画換気システム
木造住宅は非常に湿気に弱いです。湿気が溜まると木材が腐ったり、シロアリが発生したりする原因になります。特に高気密・高断熱住宅はこもりやすいため積極的な対策が必要です。
土屋ホームでは24時間計画換気システムにより、家全体の空気を循環させ、熱気や湿気のこもらない快適な住空間を作り上げています。
●丈夫な基礎
土屋ホームの住宅は木造ですが、基礎は鉄筋コンクリート製です。
基礎に使用される鉄筋には凹凸をつけ、よりしっかりコンクリートとくっつくように工夫されています。これにより地震の際にもしっかりと地面に固定される力が強まります。
基礎と建物の接続には通常よりも太いボルトを使用し、柱に使用する部品にはオリジナルの強い素材を仕様しています。
●バリアフリーの住宅
土屋ホームはバリアフリーに対応した住宅の設計を得意としています。
何十年と暮らすことになる住まい、今は元気でも数十年後には足腰が弱くなっているかもしれません。
経験と実績の豊富な土屋ホームなら、将来に備えた人に優しい家づくりができます。
●建材・素材へのこだわり
・エンジニアリングウッドの仕様
エンジニアリングウッドというのは構造用の集成材です。
無垢材よりも1.2倍から1.5倍の強度がある建材で、水分量が少なく変形や割れの心配が少ないです。
また、木材の加工はあらかじめ工場で行います。
現場で作業するより高い精度の加工が可能になるだけでなく、効率的でコストカットにもつながっています。
・オリジナルの金物
土屋ホームでは「ザ・ホーム21 BES-T」工法にあわせたオリジナルの金物を使用しています。オリジナルの金物はコストカットや性能向上だけでなく、有害な物質を減らすことで環境負荷の軽減にも貢献しています。