不動産売却

築浅物件の売却で注意するべき点

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築浅物件を売却する

住宅の売却はできるだけ行いたくはないのが、一般的な私たちの認識です。折角高いお金を払って、銀行などからお金を借りてローンを作って、それでやっと建てることができたり、あるいは購入することができたものですから、手放すのはあまり乗り気にはなれないでしょう。
しかし、様々な事情があって、住宅を手放さなければならないことに直面してしまうことがあるでしょう。中には建ててから一回も住んでいなかったり、新築同然の状態で売却をしなければならないケースもあります。
そのような築年数が浅い物件のことを築浅物件と呼びます。明確な定義があるわけではありませんが、昨今の上記のような物件を手放すケースが多くなったために、この呼び名が作られたのです。
無論、今は幸せいっぱいの方でも築浅物件を手放さなければならなくなるかもしれません。あるいは、もう既に売りに出そうかと思っている方もいらっしゃると思います。

まだまだ築年数が短いから、それなりに高く売れるだろう、と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
しかし、築浅物件の売却はそううまくいくものではありません。これから築浅物件の売却を考えているのであれば、これから紹介することについてしっかりと注意を払うべきです。そうしなければ、売却自体ができなくなることはもちろんのこと、売れたはいいが、期待外れの低額での売却になってしまうことがあるので、築浅物件の売却に失敗をしないためにも、良く知っておいてください。

★住宅ローンの扱いについて
・住宅ローンを抱えたままでは売却ができない?
築浅物件を売却しようとしている方の殆どが、住宅ローンを組んでいるのではないかと思います。何百万、あるいは何千万とかかる超高額のお買いものですから、一括で支払いをするなんてよっぽどのお金持ちにしかできませんから、住宅ローンを組んでいる方の方が多いはずです。

住宅ローンを組んでいる場合は、まずはその住宅ローンを完済しなければなりません。とは言っても、法律などでそのような決まりが作られているという訳ではありません。法的には、住宅を購入したり、建てたりした場合に必ず司法書士を通して登記をするはずです。その登記によって住宅の抵当権を金融機関が持つことになります。

この抵当権が住宅ローンを支払わなければならない大きな理由となります。住宅ローンを支払う義務はその持ち主、これから売り手になる方が持つことになりますが、もしも住宅ローンが残った状態で買い手に渡った場合、当然のことながら売り手が住宅ローンの支払いを続けることになります。

しかし、その売り手が住宅ローンの支払いを行わなかった、滞納などをしてしまった場合には、抵当権によってその住宅の差し押さえをすることが金融機関にはできます。

そのようなことになった場合、住宅が差し押さえられることになりますから、そこに住んでいる人は出て行かなければなりませんが、その住んでいる人は売り手から購入した買い手、つまり住宅ローンなどには全く関係もない他人である人に当たるわけです。

そんなリスクがあると分かれば、あなたは住宅ローンがまだ残っている物件を購入したいと思いますか?思わないのが普通です。ですので、住宅ローンが残っているままだと、不当に追い出されるリスクを背負うことになるので、誰も買おうと思わないわけです。

よって、売り手は住宅ローンを支払っておかなければ、買い手が全く見つからなくなるので、支払うことが義務のようなものになっているのです。

もちろん、売りに出すまでに完済する必要はありません。むしろ、それが不可能であるのが普通です。でなければ住宅ローンなんかは組むはずもありません。築浅物件の場合は、基本的には新しい人に渡った時に発生する購入金をローンの返済に充てています。それで十分に支払える場合もありますが、払えずに新しくお金を用意しなければならなくなることもあります。むしろ、築浅物件の場合は十分に支払えない可能性の方がたかいかもしれません。

★築浅物件は、新築か中古か
・築浅物件の値段について
ローンを完済するためにもできるだけ築浅物件の値段は高い方がいいと思います。売却価格は売り手次第で変動しますので、一般的にはその相場を知ることしかできません。ですが、相場を知ることができれば、ある程度このくらいの値段で売れる、という指標が分かるので相場だけでも十分な情報量です。

その相場は概ね場所に影響されます。人気があるところでは値段が高くなり易く、人気が低いと値段は下がる、というような感じです。
もちろん、築年数なども影響しますが、最も変わるのはその物件が新築であるか中古であるか、という部分だけです。それ以降は、築20年以上が立たないと築年数での価格低下はあまり起こりません。
ですので、値段をいくら気にしたとしても、もう既に建築してあるはずですので、値段が大きく変わることは、その築浅物件が新築と見なされるか、それとも中古とみなされるか、という部分だけです。

・新築、中古の条件
築浅物件は二つの判断基準によって、その物件が中古であるか、それとも新築であるかということが決まります。ですので、築浅物件が絶対に中古になると言う訳ではないので、もしかしたら新築としてそれなりに高い値段で売れる場合があります。

その二つの条件は、建築されてから一度も人が住んでいないことと、建設工事が終わってから1年以内であることです。この二つの両方ともに満たしていなければ、新築住宅として販売することはできません。
1年を経過していなくて、その家に住んでいたことがあったり、誰も済んだことは無いけれども、1年が経過してしまっているというような状態であれば、その築浅物件は中古として販売されることとなります。

ただ、中古となっても、他の中古物件とは違い、良質な中古物件として紹介されるので、新築物件には及びませんが比較的高価では取り扱われます。
住宅を買う側からすれば、中古の築浅物件の方が人気が高いです。新築同然の築年数の物件をほぼ中古価格で購入することができるとあれば、人気が出るのは当たり前だと言えます。なのですが、人気が高いのとは裏腹に、仲介業者などが提示している値段よりも実際の取引の値段は思ったよりも低くなってしまうことがしょっちゅうあります。むしろ、売り手が望むような値段で売れるケースはほとんどありません。

・築浅物件が高く売れない築浅物件のデメリット
なぜ、そのように築浅物件の値段が思ったような値段にならないのかと言えば、以下に述べるデメリットがあるからです。このデメリットは購入者たちにとってのデメリットであり、実際に自分が購入する身となって考えると、買い手ができるだけ値段を引き下げて購入をしたいと思うのも納得できるはずです。特に、ついこの前に住宅の購入などをした身である売り手にとっては、非常に共感できるのではないでしょうか。

まず、一つ目のデメリットとしては、建材や設備の耐久期間があることです。完全な新築であれば、ゼロからスタートするわけですが、中古の築浅物件であれば、築年数分その耐久期間が終わるのが早くなってしまうことになります。
住宅の部材は、10年で修繕が必要になるものが多いのですが、少なくとも築5年以上が経過してしまっていると、あとわずか5年で修繕をする必要性が出てきます。

そのようなお金があれば、もうちょっと安い新築を購入した方がいい、と考える方もいらっしゃいますから、築年数が長くなれば長くなるほど、築浅物件であっても購入するのを渋ってしまったり、購入するのであれば値段交渉をするのは、購入者としては当たり前の判断だと言わざるを得ません。

二つ目のデメリットは、固定資産税についてのデメリットです。新築住宅を購入する場合には、条件付きではありますが3年間半額になるメリットがあります。このメリットがあるからこそ、新築にこだわる人もいるくらいですから、大きなメリットだと言えます。

しかし、築浅住宅は中古であれば、新築同様の状態であっても、この固定資産税の減額のメリットが受けられません。そのせいで築浅住宅を避けているという場合もあります。固定資産税はかなりの金額になりますし、人によっては築浅住宅でもいいから、固定資産税の一年分だけでも安くしようと交渉する方もいらっしゃるでしょう。こちらも築浅住宅の中古が売れなかったり、値段が下がる理由となります。

最後は瑕疵責任の有無です。瑕疵責任とは住宅の品質確保のために、新築住宅は売買契約を結んだ際に、売り主が買い主に対して10年間の瑕疵責任を負うことになっています。
瑕疵責任はもしも欠損などがあれば、その責任を売り主が負うことになり、修繕などを売り主が支払いを行ってする、というようなものです。
売り主にとっては無い方がいいと思われるかもしれませんが、これがあれば買い手は購入し易くなります。
こちらは適用されるのは新築のみで、築浅中古でも適用される場合はまれにありますが、その期間は1年か2年程度と短くなります。
商品の保証期間のようなものですが、これが短いとなると何かしらの欠陥が発覚し、それが住む前から生じていたものであったときの負担を、その時に住んでいる人がすることになります。そうなると、購入して住んでいる買い手にとっては大きな損です。

特に築浅中古であれば、多少住んでいたことがあったり、築年数が経過してしまっていると、欠陥が起きていたとしてもおかしな話ではありません。逆に新築は出来立てですので、欠陥が発生することは少ないでしょう。それなのに、築浅中古の方が期間が短かったり、そもそもなかったりすると、あまり購入したいとは思わなくなるのも仕方のない事です。もちろん、値段交渉などに使われることもあるでしょう。

以上のような理由から、築浅物件は、購入され辛かったり、購入されたとしても値段が予定した金額よりもかなり減額してしまうという現象が起こり易いのです。

★折角売ったのに損をする場合も?
・ローンの支払いとそれ以外の出費
築浅住宅を売りに出す方の殆どが、住宅ローンを組んでいると思います。そして、その住宅ローンを払わなければ売ることができないのは前述した通りですが、この築浅住宅の売り上げを住宅ローンの支払いに回すことになるでしょう。
そのため、手元に残るお金は売上から住宅ローンを引いた金額になるはずですが、実際にその金額が丸々残るのかと言われればそうではありません。
むしろ、住宅ローンの支払いに必要なだけの金額にならない場合もありますし、売却にかかる費用が生じることによって、むしろマイナスになることもあります。売却にかかる費用の種類としては4種類がありますので、それらについてどのくらいかかるのか、ということを知っておくといいでしょう。

・印紙税
売却契約をする際には、収入印紙を購入し、売薬契約書に貼りつけなければなりません。そうすることによって、税金を納付したという扱いになるのですが、納付金については売買金額によって変わります。1000万円から5000万円では10000円、5000万円から1億円では3000円です。さらに、今か2年後の平成30年からはこれが2倍になるので、早めに売却した方がいいかもしれません。

また、この税金については、売買契約に対しての課税です。また、契約書をそれぞれ1通ずつ売り主と買い主が保管しなければならないので、多くの場合は収入印紙にかかるお金をお互いに折半するようです。ですので、かなり大きな出費にはなりません。

・仲介手数料
不動産の売買は、売り手と買い手がいて初めて成立するものですが、もう一つの重要な役割を持つ第三者が必要になります。それは、仲介業者です。知り合いや友人関係などでない限りは、不動産会社などの仲介業者を間に挟んで売買の契約を結ぶことになるでしょう。

その際には手数料が発生します。仲介手数料には速算式があり、売却価格×3%+6万円と消費税になります。
この式は400万円以上から適用されるものですが、築浅物件ならば新築、中古に関わらず大体超えますので、少なく見積もっても18万円以上は支払うことになるでしょう。仲介手数料が発生するのは業者ごとに違い、必ず決算時に支払うと言う訳ではないので、依頼をする不動産会社などにしっかりと確認しておきましょう。

・金融機関の手数料と抵当権を外すための登記の費用
こちらはローンを売却代金によって完済しようと思っている方にのみ発生する費用です。と言っても、ほとんどの方がそのつもりでしょうから、ほぼ必要な出費だと思ってもらっても構いません。
まず、金融機関に対しては、組んでいたローンを一括で返却することになるので、通常通りの返済の手数料に加えて、繰り上げ返済による手数料が発生することがあります。金額や、発生するかどうかはそれぞれの金融機関によって違うので、具体的な値段は分かりませんが、発生することがあるのは確かです。

そして、もう一つが抵当権を外すための登記による出費です。こちらは抵当権抹消登記としての費用が不動産1件分の抵当権抹消ならば1000円、土地と不動産両方の抵当権の抹消であれば、2000円かかります。
これだけだと少ない出費になりますが、さらにそこに、登記を司法書士などに依頼することになるので、司法書士報酬が発生します。登記の依頼は買い主が行うことになっているので、場合によってはこちらも折半することがあるかもしれません。登記の費用の相場は10000円くらいだそうです。司法書士ごとに違うので、もっと高くなる可能性も、低くなる可能性もあります。

・売却で利益が出た場合の出費
最後は、ごくまれにしかありませんが、築浅住宅を売却した際に利益が出た時に発生する出費として、利益に対する税金が挙げられます。課税されない場合もありますが、その可能性も低く、利益が生じると大体それを嗅ぎつけた税務署などから連絡が来ます。
その際に支払うのは所得税と住民税になりますが、その際の税率は利益に対して39.63%となっています。
ただし、課税がなされるのは3000万円以上の利益が生じた場合のみです。ですので、ほんとうに高く売れない限りは税金は発生しないので、そこまでの値段になる予定がないのならば、気にしなくても結構です。
以上のような出費がありますので、場合によってはローンを支払うだけで一切なにも手元に残らないことも、ローンを完済することですらできない、ということにもなることもあります。もしも、ローンを返済しきれないのであれば、新たにお金を工面しなければいけませんので、できればローン分だけは売却金が出るように交渉した方がいいでしょう。

売却をする理由について

・新築で売りに出す理由
築浅住宅は様々な理由で売りに出されます。入居する予定だったのに離婚をしてしまったり、実際に住んでみると近所づきあいが上手くいかなかったり、騒音や異臭といった理由もあって、その家では住みつづけることができなくなったからこそ手放すことになったのではないかと思います。

それらの理由について、買い主側から尋ねられる可能性があります。買い手としては、どうしてこのような新築同然の物件を売りに出したのかが気になるのは、その家で住むことになるので気にしないではいられません。
そのような場合に、プライベートな理由があって、それをあまり人に聞かせたくないのであれば、無理に伝える必要はありません。

ただし、売り主は住宅の瑕疵担保責任を負うことになります。前述の通り、新築ならば当然ですが、築浅住宅であれば、中古でも一定期間背負うことになる可能性はあります。
そして、この瑕疵の中には今現在判明している住宅の欠損なども入り、売り主は買い手にそれを伝えなければなりません。義務と言う訳ではないので、伝えなくても結構ですが、その場合には修繕や損害賠償が求められることもありますし、大きな瑕疵であれば契約解除も視野に入る場合があります。

その瑕疵責任には、売り主が知らなかったことについては、免責することができるとされていますが、知っている瑕疵であったら、責任を負わなくてはなりません。
その責任を回避する唯一の方法が、買い手に瑕疵をしっかりと伝えることです。それを知った上で契約をしたのであれば、買い主は瑕疵があってもその物件や土地を購入することに同意したということになるからです。
そして、以下に挙げるのは買い主へと伝えるべき瑕疵の一例です。それらについて端的に結論を言ってしまえば、一般的に考えて伝えておかないと自分自身が有利になり、買い手が不利になるような瑕疵ばかりです。

・住宅に関する欠陥
住宅に関する欠陥としては、雨森、シロアリ、傾斜、地盤沈下などなどの物理的に見て明らかに欠陥だと言えるようなものです。これらの判断は自分自身でもできますし、査定の際に判明することも多いので、早い段階から公表することになります。
もしも、これらが判明している状態で購入に名乗り出た方がいた場合は、すでに仲介業者などから住宅に関する欠陥は知っていることが多いので、トラブルは少ないです。

・物件の周囲に関すること
上記にも上げた騒音や異臭などの理由、さらには日照、眺望、すぐ近くに墓地がある、などの理由で家を売ることに決めた場合は、こちらも瑕疵の内容になります。特に騒音や異臭は、確実に生活に支障をきたすレベルの問題ですので、必ず伝えなくてはいけません。

・心理的に住みたくないと思う理由
例えば、その物件で自殺をした人がいたり、事故などで誰かが亡くなっていたとしましょう。そのような物件はいわゆる訳アリ物件と呼ばれるものになります。そのような家に、住みたいと思う人は稀だと思います。
もしも、そのような心理的に住みたくないと思う理由がある場合、それを知っているなら伝えるべきです。知っている場合はトラブルになることもありますので、それを回避するためにも伝えましょう。
ただし、築浅物件であれば、そのようなことは知らない、もしくは自殺などが起きないと思いますので、問題になることは少ないでしょう。

★まとめ
築浅住宅を売却する場合は、上記に紹介したようなことにしっかりと注意を払っておきましょう。築浅物件の人気は比較的高いですから、よっぽどな理由が無ければ絶対に売れないということは無いと思います。
ただ、売れるまでに時間がかかったりすることもあるので、それは覚悟しておいてください。また、その場合には価格は下落してしまいますので、住宅ローンの支払いだけは忘れないように進めておきましょう。

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