ZEH住宅、ゼロエネルギー住宅を建てる際には、どこの住宅メーカーに依頼をしていいわけではありません。
ZEHビルダーに登録している、特定の住宅メーカーに依頼をしなければなりません。
ただ、大手であれば大体は登録しているので、そこまで気にすることではありません。
むしろ、気にするのはその中からどの住宅メーカーに依頼をするかです。
中にはいまだにZEH住宅を建てたことのないメーカーもあることでしょう。
できることならば、これまでにZEH住宅を建てたことのある実績のあるメーカーを利用した方が、ノウハウも築則されていることでしょうから、そちらの方が有利に住宅を建てることができますね。
ですので、今回は数多くの住宅メーカーの中から、実績のあるおすすめの住宅メーカーを紹介したいと思います。
なお、今回紹介するメーカーでは、補助金がもらえることを前提にしていますので、これらを利用すれば、まず間違いなく補助金をもらうための要件を満たすことができるでしょう。
ZEH住宅で補助金をもらうのに有利なメーカーはどこ?
2014年から2015年にかけて、交付金の予算はかなり増加し、交付決定件数が938件から6146件と大幅にアップしました。
それに関係して、ハウスメーカーも工務店もたくさんの業者が着手をするようになりました。
工務店も増えてはいますが、やはり住宅メーカーの方が、より力を入れてZEH住宅の建築に乗り出しています。
そのようなZEH住宅の建築に力を入れている企業が増えたことで、これまでは一部のメーカーだけが有利とされていましたが、今現在ではそのメーカーが少し押され気味になり、そのメーカーでは、ZEH住宅に対応できないということも最近では増えて来たようです。
他のメーカーも台頭してきています。
それらのメーカーの中から、今回はパナホーム、積水ハウス、セキスイハイム、一条工務店の四つの住宅メーカーを紹介したいと思います。
パナホーム
パナホームでは、災害に強く、住宅の寿命も長く、その上エネルギーを安定的に確保でき、健康的で快適な暮らしを実現する「ゼロエコ」住宅のZEH化を進化させた仕様を推進しています。
また、2018年には親会社のパナソニックが創業100周年となりますので、それに合わせて戸建て住宅の全商品を100%ZEH化しようとも考えているようです。
なので、もう少し時期を見てから利用をしてもいいかもしれませんね。
なお、パナホームでは三つの装備によってZEH化を目指しています。
一つは太陽光と蓄電システム、二つ目はスマートHEMSとプライベート・ビエラ、三つ目が言えまるごと断熱とエコナビ搭載換気です。
そして、パナホームにあるZEH仕様商品は二つあり、カサートとエコ・コルディスⅡと呼ばれています。
なお、パナソニックの家のほとんどが年間を通して温度変化の少ない床下の空気を生かして換気を行っており、この換気システムはさらにpm2.5なども除去することのできる優れものです。
さらにさらに、ハウスメーカーでは数少ない「第2種換気」も採用している点も押さえておきたいところですね。
なお、パナソニックでは太陽光システムの「HIT」、換気システムの「エコナビ機能搭載」、HEMSやそのほかの様々なZEHに必要な家電をブランドでそろえることができるようにもなっています。
カサート、エコ・コルディスⅡとは
こちらの二つには地震でも崩れることのない耐震性能とゼロエコを標準採用しており、経済産業省のZEH事業が補助金を出す際に、要件を簡単にクリアすることのできる断熱性能までも持っています。
上記に挙げた「家まるごと断熱」によって、基礎の内側にまで断熱材を施しているのです。
他の住宅では天井や壁だけなので、パナホームの優れた断熱性能の理由はここにあると言えますね。
また、外観はそのまま新築のような美しさを長期的に維持し、空気浄化の作用もある光触媒タイル「キラテック」という外壁も採用しています。
こちらは紫外線を使って外壁の清掃を勝手に行ってくれるというメリットもあります。メンテナンスが不要なので、メンテナンスにかかるエネルギーも少なくすることができるので、エコでもあり、経済的にも嬉しいですね。
パナホームは、そこまでZEH界隈で広く知られているわけではなく、具体的にどのくらいのシェア率を誇っているかは不明ですが、住宅メーカーの営業からは、セキスイハイムや積水ハウスともに、ZEH住宅を申請する主な会社として数えられています。
なので、比較的安心して任せられます。
積水ハウス
積水ハウスは2014年度の請け合い住宅の59%でZEHを達成しました。
今現在のZEHシェアの48%が積水ハウスの物件だと言われているので、ZEHの中ではかなりの大手であると言えるでしょう。
積水ハウスで販売されているZEHの商品はグリーンファーストゼロと呼ばれるものです。
こちらの販売価格は同社内の平均価格の1.2倍程度となっています。
そもそも、積水ハウスはラインナップが非常に多い事でも知られていますが、積水ハウスは高級な住宅に入るので坪単価もかなり高くなると考えられます。
ただ、豊富なラインナップから別の商品であっても、ZEH仕様にできる可能性もありますので、メリットが無いというわけでもありません。
また、実績に関しては他のハウスメーカーよりも明らかに高いので、補助金が欲しいと言う場合にはかなり重宝するハウスメーカーであることは確かです。
決めるかどうかは別にして、一度は見に行くといいかもしれませんね。
グリーンファーストゼロとは
グリーンファーストゼロは、標準地域よりも高い断熱仕様がウリとなっており、東北地方北部などで使われているレベルの断熱性があると言われています。
また、「アルゴンガス封入複層ガラス」と「高断熱サッシ」を熱の逃げやすい窓には採用しており、相当高い暖ネス性能が期待できます。
また、積水ハウスはエネファームの導入をしている方が多く、導入率は50%近くまでになっていたそうです。
ただ、エネファームは地域によってはガス代が高くなることがあるようです。
先ほどまで述べてきた、従来の圧倒的シェアを誇っていたハウスメーカーはこの積水ハウスでした。
ただ、最近では他のハウスメーカーの方が有利な場合もあります。
かといって、ノウハウはかなり多い方なので、一考の価値はあるでしょう。
セキスイハイム
セキスイハイムでは、2014年のZEH達成の住宅は、新築住宅のうちの66%にまで達成したとされています。
また、セキスイハイムで取られているスマートパワーステーションによって、入居しているZEH住宅のうちの98%がゼロエネルギーを達成したということも発表されています。
その上、家電込みのZEH住宅での年間光熱費収支が約11万5千円もプラスになっているので、お財布にもかなり優しいと言えます。
住んでいるだけで収入を得ることができるのですから、かなりお得ですね。
もちろん、こちらもスマートパワーステーションを使用しています。
なお、セキスイハイムでは最近「V to Heim」を発表しました。
こちらでは、蓄電池の代わりにPHEV、プラグインハイブリッドとの連携を可能にしました。
そうすることで、災害時の暮らしに必要な電力を最大で10日間分も賄うことが可能になります。
スマートパワーステーションとは
では、先ほどからも名前の挙がっているスマートパワーステーションが一体どのようなものかを紹介しましょう。
スマートパワーステーションは、太陽光発電システムとHEMS蓄電池の三点セットを標準搭載した家のことを指します。
こちらはさらにシリーズ化されており、木造であれば「2×6工法シリーズのグランツーユー」、鉄骨であれば「スマートパワーステーション」、そして完全に雪国仕様となっている、寒冷地用の「スマートパワーステーションN」となっています。
スマートパワーステーションNは雪下ろしも不要とされており、従来までは不利だと言われていた雪国でも、ZEH住宅を建てられるようにしています。
また、セキスイハイムでは数多くのパターンを用意しており、もしもPHEVに車を買い替えてもいいのであれば、さらに多くのプランの中から選ぶことができるかもしれません。
こちらは最近では特に注目されているZEH住宅を建てることのできるハウスメーカーですので、ぜひとも必ず資料請求を行ってカタログを見ておくことをおすすめします。実績は積水ハウスには少し劣りますが、プランの多さなどの得られるメリットは非常に多いと言えます。
一条工務店
では、最後は一条工務店です。
一条工務店もZEH住宅を建てる際のおすすめのハウスメーカーとして必ず名前が挙げられると言っていいほどにポピュラーな会社です。
こちらは1年間で建てる件数を決めているので、申請の時期を逃したり、申請をするのがギリギリになっていたりすると、件数オーバーで住宅を建てられないことがありますので、そこだけはお気を付け下さい。
なお、このメーカーでは、数値がかなり良く、ほぼ確実に補助金を受け取ることができることでしょう。
数値にこだわるのであれば、一条工務店が一番だと言えます。
なお、一条工務店は標準仕様でZEH住宅を建てる、というところにあります。
なので、比較的おしゃれなデザインの住宅を購入することができるので、デザイン重視の方も候補の一つとして考えてもいいでしょう。
また、一条工務店では「一条工務店のフラット35」という独自ローンを用意しています。
こちらのローンでは家の本体のローンに通過しさえすれば、屋根の部分に乗せる太陽光発電の分の審査も絶対に通るものとなっていると言われています。
なので、ぜひとも一度は見ておくといいハウスメーカーだとも言えます。
なお、ほとんどの機器を一条工務店のオリジナル作られており、他のメーカーと違って床面積が決まるようなシステムにもなっているので、料金が分かり易いというメリットもあります。
最後に知っておくこと
以上が、ZEH住宅の補助金を受けることのできる住宅を建てられるハウスメーカーの紹介でした。
いかがだったでしょうか。
ここでは最後に、ZEH住宅を建てようと思っている方にぜひとも知っておいてもらいたい注意事項を二つだけ紹介したいと思います。
公募は年々増え続け、厳しくなる恐れがある
ZEH住宅を建てられるハウスメーカーがかなり増えているので、ZEH住宅はかなり建てやすくなっています。
もちろん、実際に建てられている住宅の数も増えたのですが、その分だけ補助金の金額が、補助金を受けられるようになった当初と比べると下がってしまっています。
その上、メーカー数も増えましたが、それ以上に申請者も増えています。
ZEH住宅の補助金は審査を行った際の上位者にしか与えられないものなので、実のところ、補助金を受けられた割合は大して変わっていないとも考えられます。
また、新たに参入したハウスメーカーの中にはノウハウもまだほとんどないような会社もありますので、実際に住宅が建てられるまでの時間も手間もかなりかかってしまう、ということも懸念されています。
今後も、まだまだ申請者およびハウスメーカーの増加は予想することができますが、だからといって、補助金が増える訳でも、補助金を受け取り易くなるわけでもありません。
むしろ、厳しくなるのでは、ということも予想されます。
また、制度自体も毎年少しずつ変化しているので、好転する場合も私たちにとって良くない改訂が行われる場合もあります。
なので、できれば早めに申請をした方がいいのかもしれませんね。
資料請求はお早めに
最近では一括で資料請求のできる便利なサイトが増えて来ています。
複数のメーカーの資料請求を無料でできる「タウンライフ」や「LIFULL HOMES」あたりはおすすめです。
もちろん、申請をする前には準備は必要不可欠な事です。
土地から探すと時間もかかりますし、複数の土地を見て回るのは、体力的にも時間的にも非常に厳しい事でしょう。
その上、住宅を完成させる時期が明確に決まっているので、時間も限られているという現状もありますから、補助金をもらうためにもあまり悠長なことはしていられません。
なので、できるだけ早めに資料請求を行って、カタログなどで効率的に住宅を探していくのが無難だと言えますので、ぜひとも、早めに資料請求を行うことをおすすめします。
絶対に後悔したくないというかたは、「スーモカウンター」を一度見てみると良いです。